『諸君』2003年8月号、その2 2004/ 7/24 2:33 [ No.6596 / 7604 ]
投稿者 :
aonami_taro
印象に残った意見は、神谷万丈氏が言った以下の言葉である。
「わが国における日本核武装論には、一つの興味深い特徴がある。それを唱えるものは、ほとんどが、国際政治について必ずしも深い造詣を持っているとは思えない人であり、わが国の国際政治・安全保障専門家の主流からは、日本の核武装を支持する声が全くといっていいほど聞かれないのだ。」(81ページ)
確かに、この45人の中で国際政治の主流にいる、神谷氏、中西寛、中嶋峰雄、村田晃嗣といった人々はみな反対している。
この他の国際政治の主流にいる人々が「核武装論」を唱えているのを聞いたことがない。
また、これらの人々(神谷氏、中西寛氏、村田氏)は、同じ国際政治学者でも、平和学派ではなく、高坂正堯、永井陽之介の系統に属する「リアリスト」たちである。
(中西寛は、高坂正堯の弟子である)
こうした「リアリスト」たちは、パワー・ポリティクスを冷徹に捉えて分析した結果、日本の核武装は国益に適わないと判断したのだろう。
そういった意味で、平和学派に属する人々が言う「核武装反対論」よりも説得力があるし、神谷氏の言う「国際政治について必ずしも深い造詣を持っているとは思えない人」たちの核武装論よりも、説得力がある。
ただ、その中にあって、「国際政治について深い造詣」を持ち、「国際政治の主流」にいると思われる中西輝政氏の核武装論は無視できないであろう。
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