焼き場に立つ少年
(1945年長崎)
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8月6日は広島原爆の日で8月9日は長崎原爆の日だ。
64年前、全く必要なかった日本への原爆投下を強行した米国は、その後日本の同盟国となっている。
「同盟」と言っても、日本は核戦力や敵地攻撃力を全く持たず、軍事情報も乏しく、国防の大半を米国に依存する極めて片務的な「同盟」であるため、日本は重要な外交政策など様々な面で米国に追従しなければならない。
一方、米国は一昨年、慰安婦問題に関する対日非難決議案を可決し、昨年は多くの日本人拉致被害者が帰されないままの状態で北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除した。
また、アメリカは、他国の領土問題には介入しない姿勢を示しており、北方領土や竹島についても日本の領土であると知りながらロシアや韓国との摩擦を避けるために事実を述べない。
結局、日本固有の領土である竹島と北方領土は、韓国とロシアに不法占拠されたまま日本政府も、奪還するための具体的な行動を起こしていない。
更に、支那は、数十発の核ミサイルの照準を日本全国の大都市に定めたまま、東シナ海のガス田を開発し続け、尖閣諸島の領有権を主張している。
今後日本が支那やロシアから核攻撃を受けた場合、米国が日本のために支那やロシアを相手に核戦争(核ミサイルの撃ち合い)をしてくれることなど有り得ない。
核攻撃に対する防衛に関しては、アメリカの核の傘が破れ傘で、MDが役に立たないのだから、日本には自主的な核抑止力を保有するか核シェルターをつくる以外に有効な対策は残されていない。
しかしながら、日本は、支那や北朝鮮などから核兵器で狙われているにもかかわらず、未だ核武装をしようともしなければ核シェルターをつくろうともしない。
「もう日本が被爆することはない。」などと言える状態では到底ない。
日本の政治家が日本国民の生命や財産の保護に関して無責任なことは、拉致問題や領土問題への対応を見ても明らかだ。
せめて日本国民は、現実を直視し、平和ボケから脱し、どうすれば、愛する家族、愛する日本を、核攻撃などから守ることが出来るのか、真剣に考えてほしい。
64年前に広島と長崎で起こった惨劇を今後日本で繰り返させないために日本は何をするべきか、少しでも多くの日本国民が正しく認識し、実現に向けて行動していくことを願っている。
【オピニオンプラザ・私の正論】第388回
2007/03/06, 産経新聞
テーマ
「核問題について考える」
入選
「被爆国だから」は思考停止
亡父は「特別」と形容される被爆者だった。そして「威力は自分が良く知っている。日本も持つべきだ」と言っていた。被爆と敗北、二つの現実がこう言わせた。自身が被災し、直後に街を彷徨(さまよ)って、惨状をつぶさに見たという。私は何人かの被爆者たちに接してきたが、彼らが体験を秘匿することは特になく、父と同じ意見の持ち主も少なからずいた。子供の頃、父が友人たちとそのような話をするのを聞いていた記憶を思い出す。私と同境遇の知人の経験もよく似たものだった。
今の反核運動が被爆者とその子孫の何パーセントを代表しているのかを私は知らないが、国際関係を合理的に見て、父の意見に首肯している。しかし後に、私が高放射能環境下の業務に従事することになった時、父は「心配だ、自分は被爆者だから」と言った。心底に潜む恐怖の経験と合理的判断との葛藤の表れだったのだろう。技術的事柄を縷々(るる)説明しても心配が消えることは無かった。父の被爆体験は、所謂(いわゆる)「平和教育」や施設展示などを通じて、私たちには疑似体験として植え付けられている。ただし、それらは「核兵器」、時には「核発電」までをも、条件反射的に忌避すべきもの、糾弾すべきものとだけ仕向けられるものだった。このようなものは父や私には、抑圧とも思われた。物理学で核分裂現象が確信されて後、わずか7年余で父たちは核爆弾の被害に遭った。今ではその製造技術に関して秘密事項は皆無に近いと言われている。マンハッタン計画に始まる爆縮レンズ等の技術情報拡散過程の到達点が北朝鮮の現在である。1968年以前の核兵器国が特権的地位を持ち、その他諸国への拡散を防ぐための核拡散防止条約(NPT)体制の機能低下が明らかになった。元来、物理的強制力のない国際条約が技術拡散を完全には阻止できない性質である以上、現在の状況は予測されたことだと言える。中国はかつて、部分的核実験禁止条約(PTBT)に参加せず、国内の困難を抱えながらも核開発にいそしみ核兵器国になった。
1971年の国連での中国招請・台湾追放決議が、この地位を最大限に活用したことの成果であるのは疑うべくもない。北朝鮮は金日成時代から、中国の通った道を忠実に辿(たど)っていたのである。彼らは「核兵器国」の地位が、富をも呼び寄せると思っている。経済支援では核廃棄を買えないのだ。
現在の中露韓の行為は北にとって、その証明に他ならず、彼らには北の核を「廃棄」させる意思はない。米国には非軍事的方法では、核を廃棄させる手段がない。結局、6者協議が最大限うまくいっても、合意時点での兵器技術レベルを維持した「凍結という名の核兵器保有容認」となるだろう。しかしそれとて、政治的協定の性質上、凍結とは名ばかりに違いない。
現在の事態は反核運動が標榜(ひょうぼう)し、振りまいてきた想像図の対極にある。こうしてわが国にとって未曾有の安全保障上の脅威が現出した。にも関わらず、依然として「唯一の被爆国であるが故に、核兵器に反対」という観念の突出は、思考停止という他はない。私は自分の子孫に父と同じ被爆と敗北の経験をさせたくはない。手段が講じられるべきである。既視事実は示唆的だ。勢力均衡は唯一、核抑止に成功した方法だった。
第2撃能力の保持に各国は腐心した。好ましいとは思わないが、他に方法がない合理的工夫の産物であったと再評価しないわけにはいかない。1980年代の初め、西ドイツ、オランダ、ベルギー等は、米国の核ミサイル・パーシングIIを導入配備し、ソ連のSS20との均衡を取った。民間の反対運動があったが、それはソ連の工作活動の一環だと後に分かった。このような対峙、一種の忍耐比べの結果は衆知の通りである。当時、仏は北大西洋条約機構(NATO)の軍事機構から離脱し、独自の核兵器体系を備えていた。米国が身を犠牲にして「第2撃」を実行する確証が無かったからだ。安全保障のオプションとは、外交的手段は無論、軍事的なものも含んだ全方位を網羅して初めて成り立つ知恵の集大成であるはずだ。
通常兵器の拡充や反撃能力の付与、ミサイル防衛(MD)計画推進などは、現在の脅威に対抗する重要な部分ではあるが、それがすべてではない。しかし、それすら躊躇(ちゅうちょ)し、強い反発が政治的力をもつ現状を見ると反核運動は罪作りだったのではないかとすら思うことがある。
現実的な安全保障への考察を排除するだけの、反核・平和の実現プロセスなどあり得るのだろうかと思える。
「被爆関係者」であっても唯一の共通的意思などは、元々、存在しなかったと、そろそろ考えてもよい時期ではないだろうか。このことは世上で顕在化している、「被爆者とその子孫」の思いと背馳(はいち)していることは承知しているが、潜在的には存在する「意思」である。われわれには、広島・長崎だけが見るべき過去ではないのである。
中村新平(京都市・会社員)
昭和23年9月長崎県生まれ。58歳。
米世論6割超が「原爆は正当」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090805-00000021-jij-int
6割超が「原爆投下は正当」=根強い肯定意見-米世論調査
8月5日7時13分配信 時事通信
【ワシントン時事】米キニピアック大学(コネティカット州)の世論調査研究所が行った調査で、64年前の広島と長崎への原爆投下について、米国人の61%が「投下は正しかった」と考えていることが4日、分かった。投下を支持しない人は22%にとどまった。
オバマ大統領は「核なき世界」の実現を訴えているが、米国では依然、原爆投下を肯定する意見が根強いことが浮き彫りになった。
(以下略)
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●関連記事
原爆投下は必要なかった
懲罰と人体実験、ソ連への誇示のため、日本に降伏をさせず無理やり市民に原爆投下
http://blog.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/41533669.html
(一部抜粋)
日本は米国に対して、かなり以前から和平の意思を伝えていた。
とっくに日本は戦争をやめたがっていて、米国もそのことを十分に承知していた。
にもかかわらず、米国は、日本の和平の申し出を無視して、懲罰と人体実験、更にはソ連などに力を誇示するために、日本の2つの都市の市民の上に原爆を投下したのだ。
●関連記事
長崎の原爆忌
核兵器は偏在こそが怖い
勢力均衡は唯一核抑止に成功した方法
被爆者は日本の核武装をもっと訴えてほしい!
http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/23725693.html
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