●更新日　０４／０４●

浅田真央とキム・ヨナは友達？日テレが記者会見を捏造

フィギュアスケートの世界選手権に関する報道で、日本テレビ等に非難が集中している。

2010年3月29日、日テレの「NEWS ZERO」は、世界選手権での記者会見の様子を報じた。その中で、浅田真央、安藤美姫、キム・ヨナに対して向けられた、「三人は友達ですか」という質問の場面が流れた。映像では、質問の直後に浅田が、「そうです、イエス」と頷きながら答えている。だが、このような質疑応答はなされていなかった。

実際のやり取りでは、質問に対して、三人は顔を見合わせて笑った。その後、しばらく間があり、お互いにどのように答えようか考えている様子。その間に質問内容が日本語で反復されると、浅田が頷き、安藤が「はい、そうです」と小声で発言した後に、三人が一斉に「はい」と大きな声で返答した。

「NEWS ZERO」が流した「そうです、イエス」という浅田の発言は、この質問の直前になされた、別の質問に対する回答の場面だった。それは、浅田と安藤は友達かという質問である。その質問に「そうです、イエス」と浅田が答えたことで、次に三人の関係が問われた。

ところが、「NEWS ZERO」では、これらの全く別の場面を編集によってつなぎ、三人は友達かという質問に、浅田が「そうです、イエス」と回答したかのような映像を作ってしまった。これは同番組による捏造報道であるとして、そのような場面を作った理由や責任の所在が明らかにされていないことが、ネット上で問題視されている。

一方、フジテレビでは、浅田の演技を荒川静香が「パーフェクトだったんじゃないかなと思います」と評したのだが、その部分だけが地上波での放映では消されていたことが判明した。また、浅田へのメダル授与の場面等を放映しなかったことに、同局へ視聴者から苦情が殺到した模様。それに対して広報担当者は、時間の制約の中で、浅田とキムの対決や演技の前後の様子等を優先した結果であると、「新・週刊フジテレビ批評」で釈明した。

当サイトでは、今回の件について街頭アンケートを実施したが、マスコミで問題が報じられていないためだろうか、回答者20名全員が知らなかった。また、3日に日テレの広報への取材も試みた。しかし、週末であったため、担当者には連絡がつかなかった。このまま説明責任を果たさなければ、「NEWS ZERO」はニュースとしての価値がゼロの番組と言われても、やむを得ないだろう。